過活動膀胱に前立腺肥大症治療薬が使われることも

過活動膀胱とは排尿筋が過剰に活動することにより、排尿したくて我慢ができないような尿意切迫感や頻尿などがあらわれることです。

過活動膀胱の患者は、日本で800万人を超えると推定されています。
また患者の年齢層は加齢とともに増え、70歳以上になると3割以上の人がこの病気にかかっていると考えられています。
その一方で実際に病院で治療を受けている人はその1割程度と非常に少ないのが現状です。
その理由として恥ずかしくて周囲の人に相談することができないことがあります。

膀胱には尿を保持する機能があり、一定の大きさに達すると、尿意を脳に伝えることで正常な排尿を行ないます。
ところが過活動膀胱になると膀胱が大きさに関係なく尿意を感じやすくなります。
症状が進行すると排尿を意識的にコントロールすることができなくなり、トイレに行くのを我慢することができなくなり途中で漏らしてしまうこともあります。
治療法としては、薬物療法と行動療法があります。
また場合によっては前立腺肥大症治療薬が用いられることもあります。

薬をつかって治療をする場合、おもに抗コリン薬が使われます。
膀胱を収縮させる信号として分泌される物質としてアセチルコリンがあります。
このはたらきを弱めることで、膀胱の収縮を抑えようとするのがこの薬を使うことの目的です。

また前立腺肥大症治療薬として用いられるα1受容体遮断薬が使われることもあります。
これは平滑筋の収縮を抑制するための薬です。
前立腺肥大症で尿道が圧迫されて尿が出にくい状態が続くと、過活動膀胱の症状が出やすくなります。
そのため前立腺肥大症の患者に過活動膀胱の症状がでた場合には、前述の抗コリン薬よりも先に前立腺肥大症治療薬であるα1受容体遮断薬が使用されることがあります。